この世界は異世界の罪人を罰する巨大な収容所だった――!?
一億総ブラック社会と揶揄される極東の小国で、年中無休で働かされる悲劇の社畜・黒野堕天男(ルシファー)は、ブラック労働と毒親の虐待により肉体的にも精神的にも限界を迎えつつあった。
しかしある日、人間をやめたという奇妙な女シーと出会い、この世界は異世界の罪人を罰する監獄だったという衝撃の事実を告げられる。
堕天男が元の世界で犯した罪とは?
そしてシーが提案した、世界の救済法とは?
黒が黒を喰う、殺伐とした地獄のような物語。
二十世紀末。極東の軍事国家日本帝国は、イデオロギーの対立により内戦に突入。
全国各地で国づくりの理想を巡って政府軍と反乱軍による武力衝突が起きていた。
戦は泥沼化し、両軍で十五歳以上の男女を対象とした《少年徴兵制》が開始される。
舞台は全国有数の激戦区、尾張県極楽市。政府軍の軍事高等学校白虎学園と、反乱軍の軍事高等学校青龍学院がこの地の覇権を賭け、日夜骨肉の争いをくり広げていた。
長期にわたる戦争で治安は崩壊、誰もが生きるのに必死で、弱い者から順に死んでいく地獄。
生きるために平気で他人を裏切り、騙し、そして殺す。誰が味方で誰が敵なのか。
生き残るには悪事に手を染めるほかないのか。
この戦争を終わらせることは、果たしてできるのか……