白金記序章・黎明編

一九九一年。秘密結社ヘリオスの主導の下、日本ではある極秘プロジェクトが進められていた。〈人工全能計画〉――遺伝子改造によって従来の人間よりもはるかに優秀な新人類を創出し、強力な駒とするプロジェクトである。そして優秀な〈人工全能〉の中でも最高傑作と呼ばれた者、白金ヒヅル。彼女はヘリオスによる「力による平和」、則ち暴力と恐怖に依る統治の理念に密かに疑念を抱いていた。

 

※白金記の序盤より遡ること十九年、本編でも少し触れていたヒヅルの人工全能開発研究所時代の物語です。本編と併せてお読みいただくとより楽しめますが、黎明編のみでもお楽しみいただけます。

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