
最近ReaperというDAW(作曲ソフト)を使い始めた。
DAWとか多少機能の違いはあっても慣れで全部どうにかなるんじゃね
とFL Studioを買ってから最近まで思っていたが、意外とそうでもなかった。
ある日Twitterの動画でこんな感じのピアノロールを見かけて、こう思った。
え、もしかしてピアノロールって全トラック分表示できるもんなの?
最初のDAWがFL Studioだったからか、そんな発想自体がなくて、まさに青天の霹靂、井の中の蛙が大海を知った感じだった。
Reaperの場合、表示できるだけじゃなくて、編集もできたりする。
複数の楽器の旋律が絡みあうような作品の場合、他のパートの譜面を参照して編集する機能があると、こんなにも打ち込みが捗るのか……!
けっこう衝撃的だった。
FLも「同じパターンに限れば」他の楽器の譜面を表示できる。
けど、たとえばここのSYNTHトラックの譜面をPADのコード参照しながら編集したい場合、別パターンになるから重ねて表示できない。
PADの譜面をSYNTHのパターンにコピペとかすればできなくもないけど、まあ作りにくい。
あるいは元も子もないけど、1パターンの中で全部完結させる方法ならパターン間のコピペの工数を減らせる。でもまあ作りにくい。
一般的にEDM向けと言われているFLだけど、ようやくその理由が理解できた気がする。
やっぱ己の音楽性に向いたものを使った方がいいね。
Reaperのグローバル・ピアノロールが、対位法による作曲の効率をだいぶ改善してると実感している。
一応Image-Lineの名誉のために言っておくと、別にFLが他のDAWより劣ってるとかそういうわけじゃなくて、たとえば
ヘヴィメタやりたいならバイオリンよりエレキギター買った方がいいよね
って話。
EDMやりたいって人いたら今でも迷わずFL薦めると思う。
ちなみにグローバル・ピアノロールだけなら、Studio OneとかCubaseとか日本でもっとメジャーなDAWにもついてたりする。
じゃあ何であえてReaperを選んだのか?
最大の理由はコスパです。
お値段びっくり60ドル。
あと軽さ。
ソフト全体で13MBくらいしかないし、ノートPCでもサクサク動く。
最終的にミドルスペックのノートPC環境で作曲することになると思うので、軽ければ軽いほど良い。
便利な機能てんこ盛りでも重けりゃ全部台無し。
軽いは正義。
そのぶん付属音源とかプラグインとかも最低限しかついてないけど、そういうのはサードパーティ製プラグインで補えばいいし。
有志の作ったパッチで日本語化も可。
もしぼくが今DTMを始めるとしたら、やはりReaperを選ぶだろう。
足りないプラグインはMeldaのフリーバンドルで補えばいいし、音源はVitalとかKomplete Startとかフリーでも強力なものがある。
MeldaのフリーEQとコンプ。これ以外にもいっぱい。
無料のくせに強強(ただし一部機能制限あり)。
フリーシンセのVital。
無料のくせに強強(課金するとプリセットが増える)。
ちょっとお金に余裕があればKontaktも買っちゃう。
ファクトリープリセットだけでシンセからオケ音源までひと通り揃っちゃうし、何より世界中に星の数ほどあるKontakt音源へのゲートが開かれる。
特にブログに書くネタもないので、今勉強してる音楽の知識や技法について。
対位法についてはTwitterでフォローしてる作曲家が何気なく呟いてて、そういう名前の技法が存在するのは知っていたけど、具体的にどんな技法なのかは良く知らなかった。
ふと興味本位で調べてみたら複数のメロディを絡み合わせるための技法だと知り、「こいつは使えそうだ!」と思い早速書籍を購入。
「コード&メロディで理解する 実践!やさしく学べるポピュラー対位法」
この記事を書いている現在、書籍の半分ちょいしか進んでないけど、眼から鱗が2兆個くらい落ちてて作曲のフローが根本から変わりつつある。
対位法の基本は2つのメロディを絡みあわせる「二声対位法」。
聴き憶えのある童謡や有名クラシック曲のメロディを二声対位法でアレンジしていく課題がそこかしこにあるので、DAW上で実験しながら進めてる。
コツとしては以下の4点。
・メロディと同じ音をなるべく使わない
・コードの構成音をなるべく使う
・強拍やコードの変わり目はなるべく3度か6度音を使う
・3度6度以外の音を使う場合は、反行させる
なるべくなるべく言ってるけど、規則に雁字搦めになると自由な発想が妨げられたり、テクにこだわりすぎて曲が書けなくなっちゃうので、迷った時の道標くらいに考えとくのがいいと思う。
上記書籍にもそう書いてあるし、だから「ポピュラー対位法」なんだろうね。
アカデミックな学術書というよりは、大衆音楽やDTMに利用するための入門書といった感じ。
音楽理論の初歩をかじったくらいのDTMerにちょうどいい。
最後の「反行」というのは、上のメロディが高音側へ向かう時は下のメロディは低音側へ向かう動きのことで、同じ方向に向かうのは「直行」と呼ぶらしいです。
長くなりそうなので、続きはまた来週。
制作に必要なDAWと音声合成ソフトについて話したので、今日はどうやって歌を作っていくかの話をします。
ぼくの友人の天才作曲家は頭の中にふと突然フレーズが降ってきて自然と歌を口ずさむそうですが、ぼくにはそんな才能はないので、凡人でも歌を作れるようなやり方を考えました。
もっとも今後試行錯誤を重ねてもっといいやり方が見つかれば改良するので、こんなやり方もあるんだな、くらいに思っといてください。
工程は以下。
①仮の歌詞を考える
②1パート分の仮の伴奏をDAW上で作る
③伴奏に合わせて歌詞を打ち込み、気に入ったフレーズになるまで改良していく
最初は4~8小節くらいの短い歌から入って、慣れてきたら徐々に長くしていけばそのうち3分とか5分くらいの曲も作れるようになると思います。
▼工程① 仮の歌詞を考える
リズムとか曲の展開とかはこの時点ではあまり深く考えず、勢いに任せてとにかく書きます。
文量としては余裕をもって2~3曲分くらい。
その方が後で推敲する時に楽なんですね。
全部平仮名なのは音の数がわかりやすいという理由から。
エディタは主にGoogle Documentを使ってます。
間違えて上書きしても過去の履歴から復旧できたり、スマホからでも簡単に入力できてPCと連携できたりと色々便利です。
ポイントとしては「直した過程を残しておく」こと。
今良くないと思ったフレーズでも後から別のアイデアと化学反応を起こして神アイデアに化けることもあるので、素材の蓄積は多ければ多いほど良い。
▼工程② 1パート分の仮の伴奏をDAW上で作る
8小節くらいの短い仮伴奏をDAW上で作ります。
使う楽器はピアノだけの時もあれば、ドラム&ベース&ギターといったバンド構成の時もあります。
仮の伴奏なので、コードとリズムをだいたい定める、くらいの適当さでサクッと作ります。
音源によっては短い伴奏のフレーズが最初からプリセットとして用意されていたりするので、そういうのを活用することも多いです。
▼工程③ 伴奏に合わせて歌詞を打ち込み、気に入ったフレーズになるまで改良していく
②で作った伴奏に合わせて歌声を作っていきます。
Synthesizer Vなら、VSTプラグインとしてDAW内に読み込み、直接歌詞を入力していきます。
CeVIO AIはVST版がないので、伴奏データを一度WAVに出力してエディタ側で読み込みます。
あくまで仮の歌詞と仮の伴奏なので、ここからがスタート。
気に入ったフレーズになるまで、原型がなくなろうが構わず歌詞も伴奏も改良していきます。
リズムを変えてみるとかコードを変えてみるとか、右肩上がりの音程を逆に右肩下がりにしてみるとか。
とにかく思いつくままに閃いたアイデアを試しまくります。
「お! いいじゃん」というフレーズができたら、次のパートに進みます。
これを完成まで繰り返します。
行き詰まったら思いきって全没にしてまったく別のフレーズを作ることも良くあります。
コツとしては、スケールを意識した音階を心がけるとうまく行きやすいです。
たとえばCメジャー or Aマイナースケールの曲ならピアノの白鍵ばかり使うとかそんな感じ。
感覚で曲を生み出す天才もいますが、スケールとかコードとか五度圏表とか、音楽理論の初歩だけでも学んでおくと曲作りのハードルはだいぶ下がると思います。
音楽理論についてはすでに分かりやすく解説してくれてるサイトがあるので、ぼくの勉強したサイトのリンクを貼っておきます。
興味のある人は読んでみると良いです。
それでは、良きDTMライフを。
先週のDAWに続き、今回はボカロP活動には必須の音声合成ソフトについて。
世間一般で有名なのはYAMAHAのVOCALOIDですが、今はAI技術を使ってよりリアルに人間の歌声を実現できる新しい音声合成ソフトも他社から出てます。
今回はぼくが今メインで使用してるCeVIO AIとSynthesizer Vの特徴と使い心地を独断と偏見でお伝えします。
VOCALOIDの最新版である6についてはまだ買ってないのでノーコメント。
まずCeVIO AI。
CeVIO自体はもう10年くらい前から前身のCeVIO Creative Studioというのがあって、AI化されたのは3年前くらい。
結月ゆかりとかIAとか、かつてVOCALOIDで歌っていた子たちがいたりします。
CeVIOというかAI音声合成の大きな特徴として、ベタ打ち、つまり調声してない状態でもけっこう人間らしく自然に歌ってくれるので、特別な調声技術がなくても作詞作曲のセンスさえあれば素敵な歌が作れます。
欠点といえばMac版が存在しないことと、AIだからか中の人の歌い方の癖から外れた歌声を実現するのが困難なことですね。
ロックとかメタルみたいな激しい曲を得意とする子は囁くようなしんみりバラードが苦手とかそんな感じです。
それでも調声の手間が大幅に省けるのは大きなメリットですし、得意ジャンルにおいてはそのへんの素人なんてメじゃないくらい上手く歌ってくれます。
ボイスバンクの選択肢自体はたくさんあって、それぞれ違った歌い方の特徴があるので、自分の作りたい曲に合った子を選ぶのがいいですね。
まあ好きな子をお迎えするのが一番いいんですが!
DLSiteが頻繁にセールをやったりクーポンを配布してるので、集めるなら狙ってみるといいです。
ソングボイス単体と、エディタ同梱のスターターパックがあって、最初だけスターターパックでエディタのライセンスを買う必要があります。
値段は定価で2万ちょい、セールとかクーポン併用で15000~16000くらい。
Synthesizer V。
こちらも出てきたのは3年くらい前で、CeVIO AIと同様AIで自然な歌声を簡単に生成できるのが特徴です。
最近UTAUで有名な重音テトのソングボイスが出たことで大きく知名度を上げたと思います。
CeVIOで人気の可不も今年の冬にSynthV版を出すらしいので勢いを感じますね。
リテイク機能といって気になった箇所をピッチカーブ手書きしたりして修正……とかそんなめんどいことはせずに気に入った表現になるまでボタンをぽちぽちするだけでいいという便利すぎる機能がついてます。
さらにはパラメータパネルを追加することでボカロみたいに細かくゴリゴリ手動で調声もできるのが特徴で、幅広い表現が可能なのが強みですね。
CeVIOもある程度はいじれるのですが、SynthVの方が色々できる印象。
Macにも対応してるのですが、なぜか公式マニュアルが存在しないという玄人仕様なのが唯一のデメリットですね。
一応非公式のWikiはあるので、自力で調べて技術を磨いていける人じゃないと使いこなすのは難しいと思う。
まあベタ打ちでも十分すぎるくらい上手く歌ってくれるんですがね。
SynthVはBasic版は無料で導入できるという大きなメリットがあって、細かい調声ができないとか色々制限はありますが、最初はそれで試して気に入ったらPro版を買うのもいいと思います。
ボイスもAHSのサイトから無料のライト版をDLできるので、試してみる分には費用がかかりません。
無論エディタPro版+ボイス製品版の方がクオリティは大幅に上がるので、本格的に音楽活動するなら絶対買った方がいいです。
ソングボイス1つのライセンスが付いてくるスターターパックがあって、最初はそれを買うのが一番費用を押さえられると思います。
現時点では公式ショップよりAmazonのパッケージ版の方が安くて15000円ちょいで買えます。
ただPro版にはMAIという優秀なソングボイスがついてくるので、お迎えしたい子がいないならエディタ単体で買って彼女で歌を作ってみるのも良いですね。
独断と偏見に満ちたうちの歌姫たちの特徴、誰がどんな曲に向いてるのかも書こうかと思ったけど、まあ答えは曲に書いてあるので気になる人は当サイトの音楽ページにあるぼくの曲を聴いてみてください。
実生活の愚痴ばかり書くのもアレなので、今日はクリエイターらしく創作のお話。
ぼくは現在ボカロPとして主にニコニコ動画とツイッターで活動しています。
ボカロP活動の始め方についてあれこれ書いてみようかな、とも思ったんですが、ぼくより名前も実績もある人たちが分かりやすくまとめてくれているので、興味のある方は「ボカロP 始め方」とかでググってください。
ここではぼくの制作環境とか曲の作り方とかを書いていきます。
音楽についてはほぼ独学なので、効率がいいかはわかりません。
今日はボカロP活動をするにあたって必須となるDAWについて。
DAWというのは、要するに作曲ソフトです。
譜面上に音符を設置していって楽譜を作って曲にしたり、マイクを使って録音した音を混ぜ合わせたりして楽曲を作り上げる機能が詰まってます。
いろんな国のいろんなソフトメーカーがいろんなDAWを出してますが、ここではぼくの使っているDAWについて書きます。
ぼくが使ってるのはベルギーのImage Lineという会社が開発したFL StudioというDAWです。
※2023年11月以降Reaperに移行
買った理由は経済的な理由が大きいです。
ほぼすべての機能が使えるProducerグレードが2万円ちょっとで、しかも永年アプデ無料。
他のDAWだと新バージョンが出るたびにアップグレード版を買わないといけないので、貧乏人の懐にはたいへん優しいです。
さらに軽くてシンプルであんまり落ちないし、ピアノロールの操作性も使いやすいと思います。
Cubaseとか他社製のDAWは体験版に1ヶ月とかのお試し期間がついていることも多いのですが、FLの体験版は書き出したセーブデータが再読込できなくなるという制約がついてるだけで、特に期限とかはないのでいつでも試せて欲しくなった時に買えばいい。
ぼくは急かされるのが嫌いなので、こういうユルさもポイント高かったです。
EDM向けと言われているだけあってCubaseとかStudio Oneみたいなオーケストラの総合音源とかは付いてこないですが、ポップスやダンスミュージックを作る分には必要ありません。
必要になったら他社製の音源を追加すればいいだけなので、初期費用は安く押さえられるに越したことはないですね。
そのぶんシンセとかはかなり高機能なやつが最初から付いてます。
たとえばこのSytrusというシンセはProducer以上のグレードに付いてきて、公式が無料配布してる追加プリセットも含めると500種類くらいの音が収録されているのでこのシンセだけで曲が作れるし、実際にSytrusだけで制作したデモ曲も収録されてます。
ぼくも最初の半年くらいはこれメインで作曲してました。
今でも時々使ってます。
あとこれは他のDAWにも言えることかもしれませんが、完成度の高いデモ曲が豊富なのも良かったです。
プロの作ったデータがあればどうDAWを使えば曲が仕上がるか、マニュアルを見るよりもはるかに手っ取り早いし確実なので。
初音ミクの曲もあったりします。
FLの明確なデメリットといえば今のところ日本語化できないことくらいしか思いつかない。
ただDTMをやる上で英語が読めると海外サイトで安く音源買えたり、日本語UIの存在しないプラグインも多いので色々便利かなと思います。