会社と家を往復するだけの社畜生活でブログのネタになるような出来事などそうそう起こらない。
早く毎日がキラキラしていた旅人時代に戻りたい。
DTMにおいて音源とかプラグインの紹介というか宣伝記事はたくさんあるけど、ここではぼくが実際の制作でよく使ってるプラグインを独断と偏見で紹介していこうと思う。
音源もプラグインも最終的には他人のレビューを読むより体験版を落として実際に使ってみて確認するのが大事だけど、まあそのきっかけくらいになれば。
今回紹介するのは Xfer Records の SERUM というシンセサイザーです。
DTM界隈じゃ定番の人気シンセで、どこの比較サイトでも人気トップ3には入ってると思う。
この曲とか、ノリノリのダンスミュージック作品ではほぼ毎回使ってます。
ウェーブテーブルという、ひと言で言えば原音の波形を自在に変化させられるタイプのシンセで、オシレーターの自作もできるのでかなり幅広い音色が作れます。
傾向としてはどちらかといえば現代的なデジタルサウンドという感じ。
レトロなアナログシンセの音が欲しい人には向かないかも。
値段はこの記事を書いてる現在公式サイトだと189米ドル。
今のドル円レートだと27000円くらい。
ぼくが買った時は円安が進む前だったので2万ちょい。
90%OFFとかのアホみたいなセールが絶えないDTM界隈だけど、このSERUMは人気シンセだからかセールをほぼ行わないことで有名。
体験版は公式サイトだと15分の使用制限、Spliceだと3日までは無料で使い放題。
SpliceはRent-to-ownという分割払い方式で、27000円が鼻クソという石油王以外にはこちらがおすすめ。
満額まで払えば自分の物になるし、自分に合わなかったりもっと良いシンセ見つけたりしたら途中解約もできる。
ウェーブテーブルタイプのシンセは他にもあるけど、SERUMの魅力は洗練されたUIと多彩な内蔵エフェクト群がもたらす音作りのしやすさ。
また、定番シンセ故に使い方の解説もネット上にたくさんあるし、サードパーティ製プリセットも豊富に販売されているので、音作りめんどくてプリセットから使いたい人にも向いてる。
シンセでの音作りに関しては良い学習方法があって、まずこんなふうに2つシンセを並べて、片方をプリセットに、もう片方を初期化。
プリセットに合わせてツマミを回してコピーを何個か作っていくと、どこをどう動かせばどんな音になるのかわかるようになります。
LFO(ツマミを規則的に動かしたりする仕組み)をかけるには、LFOを選択した状態でターゲットのツマミ、パラメータへドラッグアンドドロップ。
するとツマミがこんなふうに変化して、何か動くようになります。
左上の視力検査みたいな小さいアイコンをクリックして動かすと、ツマミの可動範囲を変えられるよ。
エフェクトもたくさん。クオリティも素晴らしい。
自作プリセット1。使いどころは不明。
自作プリセット2。リードに使えそう。
自作プリセット3。アンビエント系の曲に使えそう。
音をループ再生しながら適当にツマミをいじってるだけで時間が溶ける。
酒のツマミに最適、なんちて。
ちょっと遅れましたが、新年明けましておめでとうございます。
のっけから北陸地方で大地震とかクソみたいな年明けでしたが、まあ被災地域の方々の無事を祈りつつ、なるだけいつも通りに過ごすのがいいんじゃないかと思います。
変に自粛とかしてセルフ経済制裁してもしょうがないからね。
むしろこういう時だからこそ経済回して一部を被災地に募金するとかした方がいい。
いつ災害とか戦争とかで死ぬかもわからん御時世だからこそ、本当にやりたいことに集中できるってのも何だか皮肉な話ですね。
で、今年の抱負というか目標。
創作における具体的な目標は、今年は特に掲げません。
軍資金を目標額まで貯めて今年中にこの忌まわしい社畜生活とおさらばする
今一番やらなきゃいけないことはこれだと思ってる。
週5で働くサラリーマン生活じゃまともな創作ができないことはよくわかった。
今はDTMerとしての活動がメインだけど、本当は絵を描いたり小説を書いたりゲーム作ったりもしたいし、何なら両声類シンガーとしても活動したい。
やりたいことが増える一方で時間が全然足りない。
年齢的にももう若いとはいえないし、一刻も早く仕事やめて創作活動に専念したい。
安定した暮らしとかどうでもいい。
老後のことなんかどうでもいい。
明日災害で死ぬかもしれないし。
残りの人生1秒でも多く創作したい。
もし今年の終わりにまだ社畜してたらはっ倒してください。
そんなわけで今年もよろしくお願いします。
まず始めにこの場を借りて宣伝。
18名のアーティスト達が辿ったそれぞれの終末の記録。
「終末」をテーマにしたコンピレーションアルバム。
ボカロ好きが集まるマストドンインスタンス「ボカロ丼」にて、夕立P主催のコンピに今回参加させていただいた。
ぼくの楽曲は8曲目の「Utopia」という曲です。
この楽曲の構想自体は元々あって、作りかけのプロジェクトをだいぶ前に作って放置していたのですが、元ネタはぼくの小説「白金記」のIFストーリーというか、元々考えてた結末のひとつです。
小説のネタバレはしたくないので詳細は伏せますが、世界の事実上の支配者の一族が世界の「リセット」を実行してしまい、ほとんどの人間が死に絶えた世界を、運良く(悪く)生き残ってしまった少女が彷徨い絶望するという、とてもとても暗い、聴いてるだけで気が滅入ってくるような曲となっております(笑)。
今回起用したのは CeVIO AI 結月ゆかり麗。
買った時からキャラのイメージや声質から、何となくアップテンポなPOPSやEDMとかよりも、しっとりバラードやクラシック、そして今回やったようなアンビエント系のオケに馴染みそうだなと思ってました。
今回の曲はDTM人生で初めて作った5分超の曲で、またDAWをReaperにしてから完成させた最初の曲でもあります。
操作が覚束ずに最初は難航したけど、練習とか勉強は嫌いで実践の中で習得していくスタイルなので、作りながら無理矢理慣らしました(笑)。
今回はストリーミング配信ではなくMP3ファイルの配布という方式だったからか、-7LUFSというラウドネス指定がありました。
ストリーミング配信と比べてずいぶんでかいな、と思ったけどCDとかってそれが普通なのだろうか。
LUFSがどういう単位なのか一言で説明すると、人間の感覚でどのくらい大きな音に聞こえるかという単位ですね。
DAW上だとよくdBがよく用いられてて、これが最大値の0を上回ると音が破綻してぷつぷつノイズが乗ったりするんだけど、曲の構成によって数値と実際聴こえる音の大きさにけっこう乖離があったりする。
ニコニコ動画とかYouTubeとかだと-14とか-15とかに制限されてて、それ以上大きいボリュームの曲を突っ込んでも勝手に小さくされちゃう。
もともとニコニコ動画向けにマスタリングしてたのでぼくの曲も今までそんなもんだったのですが、コンピ参加に伴いミックスやマスタリングの手法を見直す必要性に迫られ、音質を保ったまま音圧を上げるにはどうしたらいいのか、と改めて色々調べたり試行錯誤しながら何とか既定のラウドネス達成。
音も破綻してない。はず。たぶん。
単純にマキシマイザーのフェーダーを無理矢理上げるだけだと音が歪みまくるんですよね。
各周波数帯のバランスを整えたり、音が壊れない程度にコンプレッサーを少しずつ重ねがけして音圧を稼がなきゃいけない。
他のコンピ参加者はDTM歴10年以上(たぶんぼくが一番DTM歴短い)のベテランだったり、5桁6桁再生行くような有名Pだったり、中にはプロとして活動してる人もいたので、ハンパな作品なんか出せないし、かなり気合入りました。
そして本日完成したコンピをダウンロードし、全曲通して聴いてみる。
ジャンルの縛りがなかったからか、各々が自分の音楽性を追究していて良い意味で多様性のある、音楽のサラダボウルというか満漢全席なアルバムとなっていました。
そして気になるお値段、何と無料!!
こんな素晴らしいアルバムを聴き逃すのは、もったいないですよ?
それでは、良いお年を。
最近ReaperというDAW(作曲ソフト)を使い始めた。
DAWとか多少機能の違いはあっても慣れで全部どうにかなるんじゃね
とFL Studioを買ってから最近まで思っていたが、意外とそうでもなかった。
ある日Twitterの動画でこんな感じのピアノロールを見かけて、こう思った。
え、もしかしてピアノロールって全トラック分表示できるもんなの?
最初のDAWがFL Studioだったからか、そんな発想自体がなくて、まさに青天の霹靂、井の中の蛙が大海を知った感じだった。
Reaperの場合、表示できるだけじゃなくて、編集もできたりする。
複数の楽器の旋律が絡みあうような作品の場合、他のパートの譜面を参照して編集する機能があると、こんなにも打ち込みが捗るのか……!
けっこう衝撃的だった。
FLも「同じパターンに限れば」他の楽器の譜面を表示できる。
けど、たとえばここのSYNTHトラックの譜面をPADのコード参照しながら編集したい場合、別パターンになるから重ねて表示できない。
PADの譜面をSYNTHのパターンにコピペとかすればできなくもないけど、まあ作りにくい。
あるいは元も子もないけど、1パターンの中で全部完結させる方法ならパターン間のコピペの工数を減らせる。でもまあ作りにくい。
一般的にEDM向けと言われているFLだけど、ようやくその理由が理解できた気がする。
やっぱ己の音楽性に向いたものを使った方がいいね。
Reaperのグローバル・ピアノロールが、対位法による作曲の効率をだいぶ改善してると実感している。
一応Image-Lineの名誉のために言っておくと、別にFLが他のDAWより劣ってるとかそういうわけじゃなくて、たとえば
ヘヴィメタやりたいならバイオリンよりエレキギター買った方がいいよね
って話。
EDMやりたいって人いたら今でも迷わずFL薦めると思う。
ちなみにグローバル・ピアノロールだけなら、Studio OneとかCubaseとか日本でもっとメジャーなDAWにもついてたりする。
じゃあ何であえてReaperを選んだのか?
最大の理由はコスパです。
お値段びっくり60ドル。
あと軽さ。
ソフト全体で13MBくらいしかないし、ノートPCでもサクサク動く。
最終的にミドルスペックのノートPC環境で作曲することになると思うので、軽ければ軽いほど良い。
便利な機能てんこ盛りでも重けりゃ全部台無し。
軽いは正義。
そのぶん付属音源とかプラグインとかも最低限しかついてないけど、そういうのはサードパーティ製プラグインで補えばいいし。
有志の作ったパッチで日本語化も可。
もしぼくが今DTMを始めるとしたら、やはりReaperを選ぶだろう。
足りないプラグインはMeldaのフリーバンドルで補えばいいし、音源はVitalとかKomplete Startとかフリーでも強力なものがある。
MeldaのフリーEQとコンプ。これ以外にもいっぱい。
無料のくせに強強(ただし一部機能制限あり)。
フリーシンセのVital。
無料のくせに強強(課金するとプリセットが増える)。
ちょっとお金に余裕があればKontaktも買っちゃう。
ファクトリープリセットだけでシンセからオケ音源までひと通り揃っちゃうし、何より世界中に星の数ほどあるKontakt音源へのゲートが開かれる。
DTMからちょっと逸れますが、動画制作の話。
Sound Cloudとかの媒体ならせいぜいジャケ絵があれば音楽作品を投稿できるけど、YouTubeやニコニコ動画、ツイッター(X)で発表するとなると動画も作る必要が出てきます。
単色の背景に歌詞だけという猛者もいるけど、美少女の美麗なイラストや3DCGを駆使したド派手な動画もあった方が再生数は伸びやすいと思う。
せっかく生み出した自慢の曲、1人でも多くの人に聴いてほしいと思うのは自然なこと。
少なくともぼくは周りに聴かせたくてたまりません。
特にニコニコ動画は初音ミクが出始めた頃からボカロ曲の投稿が盛んで、今でも定期的にボカロ曲の投稿祭が開催されており、いわゆる全曲リスナーと呼ばれる熱狂的なファンもいるため、ボカロPとしてリスナーを増やしていくなら今でも最適な場だと考えてます。
なお、ここでいうボカロ曲とはVOCALOIDに限らず、SynthV、CeVIOなどの音声合成ソフトを使用した楽曲を含みます。
音声合成ソフトを使用した楽曲全般を指す用語ってありそうでないんですよね。
何かいい言葉ないかな。
個人的にはシンプルにバーチャルシンガーとかで良い気がするんだけど、プロセカのクリプトンキャラと混同されそう。
閑話休題。
本日はMVを作るにあたって、ぼくが主に使ってるソフトのご紹介。
Filmora(Wondershare社)
買い切りライセンスでも1万円切る(2023年9月16日現在)コスパに優れた動画編集ソフト。
中には有料サブスクプラン(月2000円ちょい)に入らないと使えない素材もあるけど、無料枠だけでもかなり使える印象。
操作画面はこんな感じ。
文字表示もけっこうエフェクトの種類が豊富。
静画素材も簡単に置いて動かせる。
特にマニュアルを読み込んだわけでもなく、たまにググって調べたりするくらいで先日のお好み焼き動画程度のは簡単に作れます。
残業にまみれた社畜リエイターにとっては、マニュアルすら見ずに直感的に使える学習コストの低さって重要。
キャラミん(AHS社)
3Dモデルを用いたダンシング動画を手軽に作れるチートソフト。
特に明るめのPOPSやダンスミュージックとの相性抜群でよく使います。
MP3データを読み込ませると自動で曲のテンポを解析して振り付けまでやってくれる。
ただまあ変な踊りになることがほとんどなので、自分で組み直す必要はあると思う。
といってもボーンを動かして1からモーションを作るわけではなくて、予め用意された短いモーションを拍子に合わせて配置していくだけ。
口パクも歌詞を入力するだけでそれっぽく動かしてくれる。
カメラワークはけっこういじれる。
単色背景や透過背景にして動画編集ソフトで別の背景と合成することも可。
MMDモデルも読み込ませることができるんだけど、完全対応はしてないのかたまに読み込み中に落ちたり、テクスチャが剥げて真っ白人間になったりする。
テクスチャ剥げに関してはぼくの推測ですが、サイズ小さめのPNGデータに変換してやることで回避できるっぽいです。
少なくとも夏色花梨公式モデルはこれでいけた。
元のデータはかなり大きめのTGA形式だったので。
テクスチャ画像をクリスタやGIMPとかでPNG化して、あとはPMXエディタでテクスチャの情報を更新する。これだけ。
まあ規約で改変を禁止してるモデルとか、そもそもMMD以外のプラットフォームでの使用を認めてない場合もあるのでそのへんは注意ですね。
VROIDで用意したモデルを有志の用意した変換ツールを使ってPMX化して踊らせたりもできます。
VRM2PmxConverterってツールなんですが、あくまで非公式の方法なのでやるなら自己責任で。
ただ変換したPMXファイル、髪の色が変なことになるケースが多いんですね。
素材の色を強引に塗りつぶして対処してるんだけど、根本的な解決となるとBlenderとかでいじくり回すしかないのかも。
あと複数のモデルを同時に踊らせたりは今のところできないですね。
まあ透過背景にして動画編集ソフトで合成すればやれないこともなさそうですが、同じモーションでもいいのでキャラミん側で複数人で踊れるようにしてくれたら嬉しいな、ユーザー増えたら新機能追加した新バージョン出るかも……などといった下心から、こうしてキャラミんユーザーを増やすための宣伝記事を書いてるわけです笑
モーションとかステージとかも追加してくれたら嬉しい。
AHSさん、よろしくお願いします!
まあそんな欠点を補って余るあるほど「こんな簡単でいいのか!」ってくらいサクサクダンシング動画が作れるので、MV制作に悩んでるDTMerにとっては超絶オススメです。
それでは、良きDTMライフを!